都市や建築物の強風災害,通風・換気,シックハウスや人体周り空気環境,汚染物拡散など,都市・建築物に関わる気流や空気の諸問題に関する災害低減・環境保全に寄与することを目的としています。
本プロジェクトの具体な研究内容は下記のとおりです。
[強風防災分野]Project1
強風防災,減災の実現に関しては,衛星画像や航空写真からの都市レベルでの被害認識手法の確立,竜巻等の突風現象の構造物への影響の解明,対飛散物や繰り返しを含めた外装材等耐風試験法の開発,
複合都市建物内に存在する建築物の空力特性の解明,地球環境保護や省エネ化に伴う屋上緑化や屋上断熱システムの耐風性向上,GPS風応答モニタリング・ネットワーク化と都市防災システムへの応用性の拡大,
あるいはアジア・パシフィック地域をはじめ世界各地の対風構工法の開発・改修提案を目標とする。さらには,各種の解析設計モデュールや知識データベースに基づくVORTEX-Winds EVOの構築と維持改善に
必要な要素技術の開発,各種解析設計,知識データベースの構築を目標とする。風荷重に対する理解やモデル化技術向上のためのゲイトウエイを開発し,合理的な耐風設計手法の開発と都市防災に貢献する
ことが最終目標となる。
[通風換気分野]Project2
通風換気分野:通風・換気マクロモデル(エネルギー定量評価)と非定常人体熱バランスモデル(温熱感覚評価)を融合させた評価モデルを開発,提案し,それに基づく自然の風を利用したサステイナブル
建築物の通風・換気設計法を構築する。またAPEC地域の気候と人体特性に適合した自然通風放射併 用型除湿涼房システムを開発するとともに,VORTEX-Winds EVOの枠組みのための解析設計モデュ ール・
自然通風換気設計データベースを構築する。
[風環境・空気汚染分野]Project3
風環境・空気汚染分野:都市のヒートアイラ ンド問題・空気汚染問題に対する数値解析による精度の高いアセスメント手法を開発するとともに、 都市空間の通風換気効率の向上による熱環境・空気環境
の改善策をガイドラインとして提案する。
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